ドラコニスの歴史

神話の時代

世界を神が統べていた時代。
神々に戦いを挑みし白き竜あり。
白き竜、太陽が五度沈む間、天を炎で焦がし続けるが、神々には届くことはなかった。
六度目太陽が昇りし時、神々の放てし雷は、白き竜を貫いた。
力尽き、大地に落ちた白き竜。
その体は気高き山脈を築き、その翼は静かな森となり、その尾は優しき河となった。

かの地の名はテラドラコニス。
神々より竜の力を与えられし約束の地。

(ドラコニスに伝わる歌の一説)

太古の昔



神々の喪失以前
アングスティア創世記。
白き竜が神々に戦いを挑んだとされている。

神々と神の眷属(精霊や巨人たち)と、白き竜に率いられ士竜の群れは、数世紀にも及ぶ果てしない戦いの末、白き竜は神々(五大神)に敗れた。

その竜の躯が、ドラコニス大陸となったとされている。

しかし、神々もまた傷つき、アングスティアより姿を消した。
それは【神々の喪失】と呼ばれた。

竜の時代

竜なき世界の竜の大陸。

かの地から竜が姿を消して数百年。
姿は見えずとも、人びとは感じるだろう。
その息吹を……その魂を……その存在を……。

竜なき世界の竜の大陸。

かの地の名はテラドラコニス。
神々より竜の力を与えられし約束の地。

(ドラコニスに伝わる歌の一説)

太古の昔

神々の喪失以降
白き竜が堕ち、神々が消えた後も、神の眷属と竜たちとの戦いは続いた。
神々は天界より、死した神々の眷属の躯から、新たな生命体(人族をはじめとする亜人種たち)を次々と生み出し、竜との戦いを続けた。

そんな中、ドラコニス大陸には、多くの竜が棲み、竜が治める竜の聖地とされた。

そして、ドラコニス大陸に渡った人族の中には、神への信仰を捨て、竜を崇める者が現れ始める。

竜は、竜に忠誠を誓った人族に英知さずけた。
彼らは後に竜の民・ドラコニアンと呼ばれ、竜を神として崇め信仰する人族(竜の民)となった。
そして、ドラコニスの地で、竜の英知による繁栄した文明・ドラコニア文明を築いた。

これらの自称が本当にあったということは、現在に残る古代遺跡・ドラゴルイーナの研究からあきらかであるとされている。
帝国史前
2000年頃
ある日、突然、繁栄したドラコニア文明は滅び、住人達は忽然と姿を消した。
同時に、多くいた竜も、その姿を消したと言われている。
その理由については、未だにわかっていない。

現在、ドラコニス大陸の原住民とされるドラコニアンと呼ばれる蛮族が、このドラコニア文明の人々の末裔だと言われているが、当時の英知は失われており、一切、受け継がれてはいない。

ドラコニス暗黒時代

帝国史前
300年頃
長らく、ドラコニスには文明が失われ、蛮族・ドラコニアンだけが棲む時代が続いた。
しかし、帝国史前300年前にドラコニス大陸の北方より五大神を信仰するセプトン人が入植を始める。
入植したセプトン人は、蛮族・ドラコニアンを退け、沿岸部に村落を建設していった。(以下、ドラコニス人とする)
これより長らく、 蛮族 ・ドラコニアンとドラコニス人の戦いが続く。
帝国史前
200年頃
ところが、入植から、およそ100年が経ったある日。
突如として巨大な黒い竜が現れた。
黒竜・イードルムと呼ばれた、このドラゴンにドラコニス人の村々は襲われ、多くのドラコニス人が死んだ。
そして生き残った多くは、この地を去る選択をする。

そんな中、残った一部のドラコニス人達は、イードルムに生贄を捧げながら、細々と暮らしていく道を選ばざるを得なかった。
この日より、ドラコニス人の苦難は、数世紀に渡って続くこととなる。

この間に、蛮族ドラコニアンがドラコニス人に同化することも少なくなく、蛮族としてのドラコニアン以外に、現在のドラコニス人の中にも、ドラコニアンの末裔が混ざりこんでいるとされている。

当時の伝承では、イードルム出現は、蛮族の呪いと言われているが、詳細は不明である。
※イードルムは蛮族ドラコニアンだろうとドラコニス人だろうと見境なく襲い掛かった。

英雄時代

帝国歴
元年
ドラコニス大陸より東方に、巨大国家・アウローラ帝国が建国される。
その年を帝国歴元年と定められ、暦が始まる。
便宜上、ドラコニス地方も帝国の領地と位置付けられたが、イードルムの存在によって、帝国が干渉することはなく、その影響を、ほとんど受けなかったとされる。
帝国歴
元年

帝国歴
80年
皇帝からの勅命を受け、帝国より幾度となく、軍隊がイードルム討伐を目的として派遣されたが、その全てが失敗に終わったとされている。

帝国歴
81年
第五代皇帝ネロより
「イードルムを倒した者にはテラドラコニスを与える」
との勅命が下される。

その勅命を受けて、多くの野心を持った冒険者が、イードルム討伐のためにドラコニス大陸に渡った。
しかし、それを成し遂げた者は誰もいなかった……。

【創作メモ】
※※※ 討伐に成功したにも関わらず、再び現れたという説があったりみたいな設定を作れば、真偽に関しては不明ということにして、討伐記を創作することも可能です※※※
帝国歴
509年
第82代皇帝・テオドシウス3世の時代。

アウローラ帝国から、一人の冒険者が、ドラコニスの地に降り立った。
その者の名はヴィドゥキント。
古セプトン人の末裔と言われている。
魔剣カラドボルグを手にしたヴィドゥキントは、激闘の末・イードルムを打ち倒したとされている。

イードルムを倒したパーティは、勇者ヴィドキントを筆頭に、レプティロイド(リザードマン)の剣士、人族の僧侶、エルフの魔導士、ゴブリンの盗賊がいたと言われている。

ヴィドキントの討伐した後、ドラコニスでドラゴンの姿を見た者は、いない。

【創作メモ】
※※※英雄とされているヴィドキントだが、実はイードルムと密約を交わした的な裏設定を用意する予定です。(詳細未定)※※※
※※※以後、ドラゴンは出現しておらず、とりあえず現状のシーズン1(仮)に関しては、ドラゴン無しでの創作をお願いしています。※※※
※※※シーズン2(仮)以降に、ドラゴンが、なんらかの形で復活する予定です。※※※

ドラコニス王国建国

空を駆けるイードルムの翼
その影はドラコニスを覆いつくした

猛り狂う、炎の中で、その未来と共に、消えていく命
人々は嘆き、希望を捨て、その悲しみだけを、子らに託した

ヴィドキントと名乗る一人の勇者が、四人の従者とイードルムに挑んだ

死闘の果てに、闇は裂かれた
死闘の果てに、ドラコニスは、我らの元に……

(英雄王ヴィドキントを称える歌の一説)

帝国歴
510年

竜峰歴
元年
アウローラ帝国に戻ったヴィドゥキントは皇帝テオドシウス3世の勅命を賜り、ドラコニスの王となった。
再びドラコニス大陸に渡るとヴィドゥキントは、ドラコニス王を名乗り【ドラコニス王国】建国を宣言した。
また竜の頂の西南、サンギス川のほとりの街・ドラコブルトを王都とした。
新たに暦も新設し、この年を竜峰歴元年とした。
帝国歴
511年

竜峰歴
2年
一方、ヴィドキントと共にイードルムを倒したパーティは、人族の僧侶は、ヴィトキントの妻となった。

盗賊のゴブリンは、ルベルンダに、
魔導士のエルフはウェントゥシルヴァに、
剣士のレプティロイドはハニーボーンに渡り、
それぞれ同族を迎え入れ国を作ったと言われている。

これらの国も、ドラコニス大陸の一地方として認められ、帝国からの自治を許される形となった。
また建国時期は多少前後するも、各国ともに竜峰歴を採用している。
帝国歴
535年

竜峰歴
25年
ヴィドゥキント崩御。
ヴィドキントの息子であるリウドルフが後を継ぐ。
この後、しばらくは、ヴィドキントの正当なる子孫による安定した国家運営が図られる。

各地に有力者が生まれ、それらの人物が貴族として定着したのも、この時期である。
帝国歴
613年

竜峰歴
103年
ドラコニス王国第八代国王・ブルーノⅡ世が暗殺される。
三人の王子達による内乱勃発。後に【兄弟戦争】と呼ばれる。
10年に渡る戦乱が続いた。
帝国歴
624年

竜峰歴
114年

内乱終結。テラドラコニスは三国に分割統治することでまとまる。
長兄ハインリヒは【ドラコニス王国】を引き継ぎ、王都「ドラコブルト」はそのままに、南部のウェンテル地方とカウダ地方を統治。
次兄ベルンハルトは北西部のカプト地方に【ドラーテム王国】を建国。
「アーベンロット」を王都とする。
末弟ロタールは北東ドルスム地方に【フローレン王国】を建国。
「ロートクラレベルク」を王都とする。

こうして、ドラコニス大陸は三国となる。
帝国歴
675年

竜峰歴
165年
ドラコブルトでハインリヒの孫である、オットー2世とタンクマールによって内乱勃発。
【正統王戦争】と呼ばれ、テラドラコニス南部は東西に分裂する。
南西部のウェンテル地方は、オットー二世を王に【ドラコニス王国】を維持しつつも、王都を「ドレスデネ」に遷都。
タンクマールは、南東部のカウダ地方は【シュヴァンツブルク王国】を建国。
「シュヴァンツブルク」を王都とする。
帝国歴
700年

竜峰歴
190年
「シュヴァンツブルク」が領地の一部を帝国の直轄地として割譲し、 ドラコニス教区の太陽寺院ドーンゲートが建設される。

ドラコニス教区の初代司教には、アウローラ帝国より派遣されたジョヴァンニ司教が就任した。

後に、このエリアが神都国ドーンゲートとして独立。
帝国の影響を受けることとなったドラコニス大陸では、結果的に各地で起こっていた紛争が無くなったとされている。

【創作メモ】
※※※ドーンゲート神都国建国の裏に、魔王軍(邪神復活をもくろむ秘密結社の暗躍?)によるドラコニス大陸の危機みたいなエピソードがあっても面白い。 ※※※
帝国歴
700年
竜峰歴
190年



帝国歴
910年
竜峰歴
400年
戦争の無い、比較的平穏な時代が長らく続く。
平穏時代と呼ばれ、徐々に、個々の王国同士の国交などを樹立しながら緩やかな発展を遂げた時代といえる。

百年戦争

帝国歴
910年

竜峰歴
400年
ルベルンダが休戦協定を破り侵攻。ここに百年戦争と呼ばれる戦いが始まる。
侵攻と同時に【ドラーテム王国】の王都「アーベンロット」を包囲。
徹底抗戦する「アーベンロット」だったが、一週間で、全て焼き尽くされた。
ドラーテム王国は【ハルスベルク】に臨時に王都を移し、後に正式に遷都された。
また、各国の救援部隊が派遣された時には、アーヘンドットは陥落した後であり、派遣された各部隊は、ルベルンダによって各個撃破の憂き目にあった。
帝国歴
910年

1007年

竜峰歴
400年

497年
ルベルンダの快進撃も、すぐに勢いを失うも、ドラコニス連合軍も足並みがそろわずに、一進一退の攻防戦を繰り広げることとなり、長きに渡る膠着状態となる。


【創作メモ】
※※※ 戦争は100年間たっぷりあるので、戦記物などが書きたい人は是非!! ※※※
帝国歴
1006年

竜峰歴
497年
ドラコニス王国にて、上級王アルクダが突如崩御。
暗殺という噂もある。
同時期に、次々と王位継承権を持つ者が次々と死亡し、次なる上級王には、前王の落胤であり、まだ幼さが残る齢14歳のアエトスが即位した。

しかし、この国内の混乱により、ドラコニス王国は国外に派兵できなくなり、ルベルンダ軍の大群侵攻を招くこととなる。
帝国歴
1007年

1008年

竜峰歴
497

498年
ゴブリン族ジェリーゾクリフ砦の長エンズ10世がルベルンダを統率すると、大軍勢を編成。
大挙としてドラーテム王国に押し寄せた。
ドラーテム王国は、敗戦を続けるが、ラクリマ砦で辛くも食い止めることとなった。
しかし、このラクリマ砦が陥落すれば、ドラーテム王国の王都ハルスベルク陥落は免れなかった。
不退転の決意の中、ラクリマ砦の戦いへと突入していく。ルベルンダの大軍による包囲で籠城戦を強いられるラクリマ砦だったが、激戦の末、テラドラコニス連合軍が勝利を収める。

※詳細は別途記述予定。
帝国歴
1009年

竜峰歴
499年
ゴブリン族ジェリーゾクリフ砦の長エンズ11世によるクーデターによりルベルンダの政権交代が起こる。
穏健派のエンズ11世がトップに立ったことで、休戦への流れが生まれる。
帝国歴
1010年

竜峰歴
500年
エルフ族とアウローラ帝国が停戦の仲介として入り休戦協定が結ばれる。
ここに百年戦争は終わりを告げる。

そして現在……。

帝国歴
1023年
竜峰歴
513年
終戦から13年後。

【創作メモ】
※※※現在、連載中の作品は、この時系列的に戦後13年をめどに書いていただいています。 ※※※

©2019 Goatpack.

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