魔法と信仰

「魔法とは、神の力をちょっとだけ借りて起こす奇跡だ」

魔導士ボルグの言葉 


神と信仰と魔法について。

異世界アングスティでは【神】が実際に存在します。
しかし、それは大いなる精神体としてアングスティアの上位世界にいる存在であり、人間が易々と対話を行える存在ではありません。

また【神】は一神教、多神教にかかわらず様々な【信仰】においてそれぞれの精神世界(天界と呼ぶこともある)に存在します。
そして時に、奇跡を起こし、人の意識に作用して、この異世界に少なからず干渉している存在と言えます。
神官や司祭と呼ばれる存在は、それぞれの【信仰】において【神】の意志に触れることのできる存在であり、神の力を借りて、奇跡を起こすことも可能となります。
こうした奇跡を体系化したものが、この世界における【魔法】という存在である。

そのため【魔法】は、それぞれの【信仰】に応じて魔法体系があり、同時に別の魔法体系の魔法を操ることは不可能とされています。


ドラコニス大陸での宗教。

【五大神教】(多神教)
ドラコニスに住む人々(主に人族)は大地神ブーミ、水神ジャラ、火神アグニ、風神ヴァーユ、虚空神アーカーシャの五大神を信仰する五大神教の信者が圧倒的に多数である。
世界は、上記の5柱の神々により作られたとされる神話体系が元になっている。
人々は「神々」と呼び崇めている。
ドラコニスの4つの王国は、すべてこの五大神教を信仰し国教として定めている。
またハニーボーンに住むレプティロイド(リザードマン)達も、この五大神を信仰している。
ドラコニス大陸の各地には、大地の社、清水の社、火炎の社、疾風の社、虚空神社といった各神を祀る社が存在し、それそれの神の司祭が管理している。

【太陽寺院】(一神教)
太陽寺院は、東方のアウローラ帝国の国教とされ、太陽神イリョスと、その復活を預言した預言者マディスを信仰する一神教である。
通常は太陽寺院と呼ばれるが、預言者の名をとってマディス教と呼ぶこともある。
アウローラ帝国の支援を背景に、厳しい戒律が設けられ、敬虔な信者と、荘厳な寺院が特徴的である。
アウローラの帝国人から見ると、五大神教を信仰するテラドラコニスの人々は異教徒である。
帝国の各地には、太陽寺院と呼ばれる荘厳な寺院が点在し、寺院には、多くの僧や僧兵がいる。
ドラコニス大陸においては、唯一、ドーンゲート神都国が太陽寺院の信仰の地であり、神都国と呼ばれるドーンゲートの街は、それ自体が巨大な太陽寺院である。
ドーンゲート神都国では、五大神を、イリョス神の天使達(眷属)であるとして、同化政策がすすめられているが、ドラコニス大陸には、これに反発するする者も少なくない。

【竜教】(あくまでもドラコニスの人々からの呼び方)
ドラコニス大陸の禁足地をはじめとする各地に隠れ里を形成している蛮族・ドラコニアンの信仰。
彼らは、竜を神として崇め、古来より伝わる竜の教えを守り、竜の復活を信じている。
竜の教えは、口伝とされ、文献などは一切ないため、詳細は謎に包まれている。
ドラコニスの人々は、彼らの信仰を竜教と呼び、その不気味な呪術めいた魔法も含め、恐れている。
彼らの隠れ里には、竜碑と呼ばれる、竜を模した石碑が置かれていることがあり、これが信仰の対象だと考えられているが、詳細は一切不明である。

【その他の信仰】
ルベルンダの鬼族達の宗教は、五大神における土の神・ブーミ神を女神ゼムリャーとして信仰する拝一神教である。
すべては土より生まれ土に還ると考えられている。
ウェントゥシルヴァのエルフ達は、風の神ヴァーユをエルフの祖先だと考えて信仰の対象し、五大神の中の風の神・ヴァーユを特に信仰する拝一神教である。
一般的には、鬼族の信仰も、エルフの信仰も、五大神教に含まれる考えられている。


【邪神教】(あくまでもドラコニスの人々からの呼び方)
五大神や、太陽寺院が勢力を持っていく歴史の中で、土着の神々は、悪魔や邪神と定義付され、その信仰は、邪神教として貶められ禁忌の神とされた。
こうした神々は、呪われ変質し、完全なる邪神となり、神に対し仇名す存在となった。
それでもなお、それらの神々をあがめる者も少なくなく、その信仰が禁じられた中でも、秘密裏に儀式は行われているとされている。
もちろん、見つかれば犯罪だが、それが故に、過激な思想を持つ者たちが、こうした神々の力を借りようとすることも多い。
儀式は、礼拝所を作れないため、邪印と呼ばれるシンボルを掲げ、そこに生贄をささげることで執り行われるといわれている。
もし、信者で無い者が、こうした儀式を見てしまった場合、必ず命を狙われることになるだろう……。
アングスティア各地に、こうした邪神は様々な形で封印されているとされ、万が一、その一つでも封印が解かれるようなことがあれば、とんでもない災厄を引き起こすこととなるに違いない。


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