
この世界の生命エネルギーの源は、マナである。
全ての生命体は、このマナによって生きているといえる。
逆にいえば、マナが尽きると、その生命体は、【生】から【死】という状態に変化することになる。
また、このマナを、神への詠唱により変質させて、他のエネルギー(熱や光)や物質に変化させることを【魔法】と呼ぶ。
こうした【魔法】を操る才能があるものが【魔導士】と呼ばれる存在である。
詠唱とは神との対話であり、つまりは【魔法】とは、神の力によって、マナを変質化させることと、考えられる。
この詠唱には【魔導士】個人の才能が大きくかかわっているため、魔導士となれる者は全体の数パーセントと言われている。

さらに、このマナを蓄えることのできる物質が存在する。それが【エーテル】と呼ばれる物質である。
通常は液体となる、この【エーテル】を結晶化させたモノが【魔法石】となる。
【魔法石】のマナを蓄える性質と【魔法】による性質変化を組み合わせると【魔法】を発動することのできる【魔法石】を製作することも可能となる。こうした魔法石を作る技法は、魔導士の中でも、付加魔法や付呪と呼ばれる領域である。
付加魔法や付呪は、詠唱の代わりに、魔法陣と呼ばれる特殊な図形によって、魔法を発動させている。
現在では、滅んでしまった古代文明【ドラコニア文明】においては、こうした魔法石を操る技術が発達していて、古代遺跡【ドラコルイーナ】に残るアーキテクチャの中には、こうした魔法石や魔法石によって動くマキナと呼ばれる機械が多数存在する。
また、この世界における【錬金術】とは、こうした魔法石や、古代アーキテクチャの研究がベースとなっている。【錬金術】は【魔導士】のように個人の才能に頼ることなく、マナをコントロールするための技術であり学問である。
この【錬金術】を操る者や研究する者が総称して【錬金術師】と呼ばれる存在である。
かつて【魔法石】は、古代遺跡の中から産出したものを使う他なかったが、こうした錬金術の発達発展により、今では錬金術師が精製されたエーテルから結晶化させた人工魔法石が主流となっている。